僕に尽くしてくれる君より僕が尽くしたあなたが好き

先日、とある集まりで幹事役が出席できないので代役を頼めないか?とのメッセージ。
まあ引き受けても良いのですが、「ちょっと待てよ・・・。他に代役を頼むべき人が何人かいるのでは?」と思い、その旨を返しました。
すると、「了解です、ついつい頼み易い人に頼んでしまいました・・・」とのこと。

実はこういうことって、色々な職場や組織で繰り返し起きていることではないかと思うのです。
ついつい、頼み易い人に頼む、人に頼む位なら自分でやった方が早いから自分でやっちゃうって。僕も若い頃は同じ志向だったので良く分かるんです。自分でやった方が早いって。
でも、この思考から抜け出さない限り、組織全体の動きは悪いし生産性は上がらないダメ組織のままだと思います。

そんなことがあった直後に例のごとくKindleでマーケティング本を聞き流していたらこんな一節が耳に飛び込んできました!何とも絶妙のタイミングで今起こった事象を解説してくれています。

「人間というものは何かしてもらった相手を好きになるのではなく、何かしてあげた相手に執着する。プレゼントをもらった人ではなく、プレゼントした相手を好きになるということ」(小霜和也「ここらで広告コピーの本当の話をします。」)

そういうことか!!

これは経営者や管理職、職場リーダーにも言えることですが、社員が動かないからといって自分でやった方が早いと言いながら本当に自分でやっちゃうと、いつの間にか何の感謝もされないどころかやってもらって当たり前となりさらに動かなくなる。
逆に負荷のかかることを最初はブーブー言いながらも次から次へやらせ続けると、どんどん会社への愛着も湧いてきて活きた組織に次第に変わっていく。

エンパワーメント(権限委譲)の本質もここにあるのではないかと思います。
僕に尽くしてくれる君より僕が尽くしたあなたが好き。

尽くしてばかりのあなた、そろそろ尽くさせようぜ!