仏の顔も三度まで

なるべくなら地元の親しい人からモノを買おう。僕は基本的にはそんなことを日頃思っています。多分、多くの人が同じような志向を持って日々生活しているのではないかと思っています。

でも、もし商品のレベルや価格に大きな差があったらどうだろう?
多分、最初にそんなことがあったら、まだ親しいからという理由で購入するかもしれません。でも二度、三度と続くと、多分鞍替えすると思います。
そうなのです。親しい人からモノを買いたいというのは、あくまでも他の条件が同じだったらという但し書きが付くのです。

何故なら、顧客はどこで買おうと自由だからです。消費者は気ままで自由なのです。それなのに売る側は、一度買ってくれたお客さんはまた買ってくれる、お得意さんは絶対うちをひいきにしてくれる、安パイだと思い込んでしまうのです。

実は結構、親しい人からモノ買って、その後おや?って思ったことあります。こんな商売していていいの?って。
別に厳しい目で見ているわけでもなんでもなく、普通の感覚でそんなサービスレベルや商品レベルはないだろうってことが結構あります。
そんなものなのです。多分、自分も時にそんなことをやらかして気付かないだけなのです。
でも、本当はそれじゃダメなんだよね。慣れって恐ろしいものです。長年の慣れ、年を取ることによって気付かなくなることも沢山あります。

地元だから許してくれる?それはない。それは甘え以外の何物でもないし、地元だからなんて甘えは迷惑以外の何物でもない。顧客の期待するレベルに遥かに及ばなければ、地元もクソもないのです。そこは常に攻めて質を追及していかなければ、どんどんダメになっていくと思います。

地元ブランドだから優遇されることなんて今時ない。
友達だから、顔見知りだから、選んでもらえるはず。そんなことを商売する側が考えたら終わりだと思う。その前に自分の商品・サービスが選ばれるだけの理由がないと結局は商売を続けられない。

過去のブランドにあぐらをかいて不正な見積の上乗せが常態化していた某運送会社が今メディアのやり玉にあがり、社会的制裁を受けています。
これまで選ばれていたから、明日も選ばれる。そのおごりが起こした事件ではないかと思います。

外から入ってくる業者に顧客が流れるのは、大手だから、全国チェーンだから、ではなく、基本的に自分の会社より買う理由が明確にあるからなのです。
地元だからという前に、買う理由、魅力があるかどうかを点検した方が良い。
レベルの低さを放置していては選ばれないの当たり前。

仏の顔も三度まで。
自戒の念を込めて。